世界は確かにうつくしい
あなたの云うとおり
この瞳でみた青や蒼や碧はまぶしいくらいきれいで
ぼくの中に映りこんだ群青の祈りが
真っ黒の叫びだったことなどもう忘れてしまう

世界は確かにうつくしい
あなたが歌うように
涙の色をしていた海の砂浜には
白磁の骨が無数に散らばり
まるでさよならの墓場のよう
いつかぼくの涙も骨もここにたどり着けばいい

世界は確かにうつくしい
あなたが涙するように
まばゆい光がいくつもの死を照らして
天国へと導くような気がする
そこには神様なんていないとぼくは知っているけど
旅立つ小舟に花束を乗せて贈るよ

世界は確かにうつくしい
あなたのように
世界は確かにうつくしい
あなたのうそのように

世界は確かにうつくしい




110405
沖縄旅行からの帰り道にて