青い魔法にかけられた夏
泡がはじけとんで
二人で消えてしまったんだ

「ぼくら」
「もう」
「大人に」
「なってしまった」

ワープして
あの日のきみの涙で
虹を呼ぶよ

ループして
いつかのぼくの涙が
花を枯らした

5年後も10年後も100年後もずっと
途切れた行き先を思っているの
あの海のかなしい色が
いつか瞳に溶けこんで
きみの思い出に流れつけばいい

「ああ」
「ぼくら」
「もう」

あいまいな記憶じゃ
きみと手を繋いだか思い出せない
ぬるくなった炭酸じゃ
どこにも飛んでいけない

「きみも」
「ぼくも」
「もう」
「            」

あまいトゲじゃ
いくら水をやったて
花は咲かないよ





100830

夏(詩)にて。さん。
イメソン:くるり/ばらの花