瞼の裏のきらめきが
ぼくをそっと苦しめる

きらきら
さらさら

降りそそぐ

雪のような

降り積もった過去は
部屋の隅で
黒く影を落として

積み上げた希望は
心の奥底で
アンバランスに揺れて

星になれないごみ屑ならば
焼却炉で燃やせばいい

(だいじょうぶ、二酸化炭素は発生しません)

だけど燃やしても燃やしも
そのきらめきは
性懲りもなく

降りそそぐ

きらきら
さらさら

雪みたいに
雪なのかもしれない

雪だったらいいのに

ぼくはそっと
そのきらめきを
手のひらで握りしめる

雪が溶けて
ひとしずくになるように
いつかこのきらめきも
溶けるだろうか

そのひとしずくが
誰かの喉を潤すことが
あるのだろうか




090914