幸せな呪いをちょうだい


今日もかわいそうなきみのおかげでぼくは生きていられる

ぼくの妄想

そんな妄想、


ひしひしと胸が痛む。これをなんと呼ぶか知ってるかい。ぼくはね、しらないふりをする。その断片を知りながらも手のひらで転がすだけ。いますべてが煩わしくて、どんなに愛してる人にだって、触れられたくない。だけど、それはとてつもなくさみしいこととひどく、似ている。さみしくて、さみしくて、なんでこんなにもこの地球は冷たいのかとひとりでなにかを憎んでる。

涙も凍ってしまうよ、
心が凍ってしまうよ、

そんな、ありふれた深夜の想いを誰にも、しられたくない。ただかわいい嘘をならべて、ひろげて、キラキラと瞬かせて、まぎれてしまいたくて。5年前の後悔と昨日の後悔を、まとめてどこかに、隠してしまいたいたくて。そんな衝動にも似た、でも、ほんとうはずっと燻ってる想い。

なにも憎めないぼくの弱さをやさしさだと誰かが云って

あんなにもまっすぐなきみをキチガイだと誰かが云った

汚い大人の手がぼくを抱きしめる
ぼくの空っぽの心は小さく鳴いて、
どうしようもない飢餓感に啼いて、
でも、もう、ずっと、泣けない

きみがぼくをそっと見て
そのまま視線を窓にもどす瞬間の
言いようのないこの痛み
どうか見ないで、
どうか気付かないで、
そう祈るように目を瞑る

(どうか見て、どうか気付いて、)

今日もきみだけがきれいで、

深夜。誰にも会いたくないような、誰かに会いたいような矛盾が生じて。さみしさという痛みがぼくを襲い、遠いきみを思う。それは羨望と憧憬。ひとつ間違えれば、あまったるい憎しみに変わるような焦燥感。

ぼくはただ暁を待っている
だれも殺したりしないように
そっとことばを連ねて
空が白んで
夜を溶かすのを

待っているの


ぼくの妄想

みんなみんなそんな妄想、




080119