秘めた思いは腐敗するだけ、

あのとき口にしなかったことばが
軋む心臓や胃のあたりでうごめいてる

きみはどんな瞳でぼくを見ていた ?
きみはぼくを見ていた ?

(空が青い、)

あの日は、どんな天気だったっけ ?

腐っていくようだ
カラダの中心から
静寂と耳鳴り
ひぐらしは鳥だと云う、

夏が終わる

さよならも云わずに
ぼくの後悔だけが未練たらしく
啼いている

夏が終わってしまう

ぼくは七日間すらちゃんと生きられない
それなのに
もう二十年も生きてしまった
なんの冗談だろうか

耳鳴りがするよ
ひぐらしが鳴くよ

夏が終わっていく

ぼくが腐敗する前にどうしても夏は終わってしまうね




090818