二人目



みんな正しい
みんな優しい
だけどぼくには正しさも優しさも敵にみえる
どうして誰ももういいよって云ってくれないんだろうか
悪でもいい
間違っててもいい
ぼくはもう終わりにしたい

次のときはできるだけなにも持たないでおこう
いつでも簡単に捨てられるように

さみしいね、ときみは悲しそうに云うだろう
もしかしたら怒るかもしれない
もしかしたら失望するかもしれない

それでも、いいよ

ぼくはもう終わりにしたい
だからはやく断罪しておくれ
ぼくは微笑って処刑台に立つから

ばかじゃないか、ときみは云うだろうか
こんなぼくにいつまで正しくて優しいままでいるのだろうか

ねぇ、最後通告はまだ?




090630