けっきょくさ
おんなじところを
ぐるぐるぐるぐる
そんなもんさってだれかわらってよ
わらって
わらって
もうそろそろおひらきにしてよ

ずっとここに戻ってきたかったのかなあっておもう。そんなどうしようもない逃避考が妙に胸をくすぐる。それだけが唯一のやさしさのようにひかっている。にぶくひかっている。たぶん消えてもよかったんだ。あのときに。それはきっと誰だってそんなもの。ぼくが無意味に覚えているから、みんなみんな忘れていいよ。(だいじょうぶだよ)っていう無意味な返答といっしょにさ。忘れてほしいんだ。

ほんとうはちがうよ
そんなところにいきたいんじゃないよ
ぐるぐるぐるぐる
たどりつけないならば
こわすしかないのかな
こわせないならば
ぼくがこわれるしかないのかな

もう二度とここに戻ってくるつもりなんてないっておもう。それなのにぼくはまた殺しそこねてしまう。にぶくひかっている。それを一思いに突き刺してしまえばいいのに。死んだってだれも困らないから。ぼくのささやかなかなしみなどは取るに足らないから。ひとりで葬式ごっこして。そろそろ気が済んだだろ。喪中が明けたら笑っているだろう。なにもなかったことにしてしまえる。

なにひとつわすれないで
なにもかもわすれておくれ
ぼくをこれいじょう
いかしたりしないで



(いとしいいとしいかわいそうなこ)




130117