ばかげた未来を指でなぞって
薄汚れたかなしみといっしょに死んじゃうつもりなんだ

ぼくは知っているよ
この妄想の果てにきみがもういないことも
どうやっても現実は歩みをとめないことも
なにひとつ交わらないことも

えいえんを飴玉みたいに噛み砕いてしまってよ
戻れないならばいっしょににげてよ
もういいって云ったから
ぼくはなにもかもちゃんと手にしてみたのに

大事にしなくてはいけないものは
なんでこんなに苦しいの
本当に欲しいものを
ぼくはなんですぐに捨ててしまいたくなるの

さよならの残骸の上にまたさよならが降り注いで
そっと呼吸を忘れたいね
どこにもいけないならば
そっと目を閉じたいね

きみの未来を指でなぞって
きらきらの粒を口にふくむよ
毒薬みたいに甘くてさ
ぼくは意味もなく生かされるからほんと困るよね




130117