枯渇して自覚して



衝動のままに言葉を吐き出すのがなんだか妙に怖くて、ためらっているうちに結局なにも言えないという有様で、充実という上滑りしていく言葉とは裏腹に心の奥のほうがスカスカになっていくようで 生きるということを今更問い詰めている場合でもないのに、虚しさに立ち止まってしまいたくなる わたしから創作を取り上げたら何も残らないような幻想に眩暈がする わたしに創作など向いてないのに 人間らしく弱さだけ携えて残酷にも成りきれない ありふれた生き物でしかないのに ちっぽけな自尊心を守り抜いてどうするつもりなのか 戦う気がないんじゃない 戦うなんて発想がそもそも存在しないの 現実との折り合いのつけ方がわからないなんて、戯言にもほどがある うまく生きれない自分がすきなだけしょ?そうでしょ? 不安定さが売りなんて、笑えないなあ いっそ憎んだり恨んだりして誰かのせいにして 汚くなって 生きてみたいよ わたしの醜さなんてかわいすぎて笑えちゃう 小さいころから仮病だけが十八番だったの うそつきっていっそ名誉ある称号みたいだね ほんとうは大事なものを大事にする方法が知りたいだけなの もう間違いたくない そう思うことがそもそもの間違いかもしれないけれど 失くしたものを数えたところで自責の念がわたしを甘やかすだけだ どうすればいいのかな どうすればきみのようになれるのかな ほんとうは愛したっていいんだよ ってなにそのおもしろくもない冗談 それとも遠まわしに死ねって云ってるの ふふ、それは確かにおもしろいね でもね、ほんとうは愛しているんだよ だってこんなにも憎いのは愛があるからでしょ ああ、こんな日は死んでしまいたい それは幸福な夢のようだね 至って正常なわたしの夢だね 




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