きみは正しい



死んじゃだめだよ
生きていればいいことあるよ

きみは真摯な顔をして
ぼくの手を握った

(どうして死んじゃいけないの)

きみは悲しいと云う

(どうしてきみを悲しませちゃいけないの)

きみはまた
死んじゃだめだよと云う

ぼくはうなずく
うん、きみは正しい

(だからもう黙って)



某日。午前3時、きみの訃報が届いた。
ぼくはあんまり悲しくなかった。




091110